歯槽堤増大術 APF(歯肉弁根尖側移動術)・FGG(遊離歯肉移植術)
2024年3月7日
2021年11月25日
歯槽堤増大術,野田拓 歯科医師
初診時
STEP-1
40代女性、下顎右側奥歯のブリッジに食事した物が詰まりやすいので、新しくブリッジをつくり直したい、とのご希望でした。
ブリッジのポンティック(=歯の欠損部分を補うために両隣の歯に連結されている人工歯)が、両隣の歯の土台となっている被せ物よりも長さが長くなって歯ぐきを覆っていました。
ブリッジを外してみると、歯が欠損している歯ぐきが痩せて、上から見ると歯ぐきの幅が細くなっていました。
歯ぐきが痩せているため、ブリッジのポンティックの長さを長くして歯ぐきを覆わなければならず、そのために食べ物が詰まりやすい形になっているのが原因と考えられます。
歯槽堤増大術 APF・FGG
STEP-2
ブリッジの形態を理想的な形にするために、痩せた歯ぐきを膨らませて、歯の周りの歯ぐきを強くする歯周外科処置を計画しました。
術前
欠損部の痩せた歯ぐきのところは、上部にあった歯ぐきを横側に移動させて、幅が狭くなった一番奥の歯の周りの歯ぐきには、口の中で最も丈夫で硬い歯ぐきがある上顎の裏側から歯ぐきを取って、移植しました。
術前
歯周外科処置後3ヶ月
STEP-3
外科処置後3ヶ月の状態です。
処置前の歯ぐき(下段)と比べてみると、一番奥の歯の周りの歯ぐきの幅が広くなり、歯が欠損しているところだけでなく、ブリッジのかかる歯ぐきの全体の厚みが増していることが認められます。
歯周病外科処置後3か月
処置前
被せ物装着
STEP-4
セラミックの被せ物を装着したところです。
初診時と比べてみると、歯ぐきの厚みが増して、ブリッジの長さがそろえられ、本来の歯の大きさや形態が回復でき、食べ物も詰まりにくく、歯磨きしやすい環境になりました。
被せ物装着時 初診時