歯性上顎洞炎・蓄膿~根管治療
2024年3月7日
2022年4月22日
根管治療,野田拓 歯科医師
初診時
STEP-1
30代女性の方で、「食事中に噛む度に左上奥歯に激痛が走る」とのことで来院されました。
STEP-2
左上奥歯にはすべての歯に金属の詰め物が入っており、レントゲン写真から詰め物の隙間から虫歯ができ、その虫歯が歯の中の神経にまで進行しているのが認められました。
また、左上奥歯の3本の根の先が、上顎洞(鼻腔からつながって空気を溜める穴)に近かったため、CT撮影も行いました。
STEP-3
CT画像より、奥から2番目の大臼歯の根の先が上顎洞とつながっており、虫歯からの炎症が上顎洞の中に広がって膿を溜める「蓄膿」とも呼ばれる上顎洞炎を引き起こしていることもわかりました。
根管充填
STEP-4
左上奥歯の3本の詰め物を除去し、虫歯を除去し、虫歯から感染した神経を取り、根の中の消毒を繰り返しました。
噛んで痛む症状もなくなり、炎症が落ち着いたところで、今後、神経の通り道から上顎洞内に細菌が侵入しないように、空洞となった神経の通り道を緊密に詰めました。
根管治療後
STEP-5
処置後のCTを、初診時のCT画像と比較すると、上顎洞の空洞が黒く写って、正常な状態に治癒したことが確認できました。今後、歯を補強して被せ物の処置を進めていく予定です。
根管治療後 初診時
根管治療後 初診時